一ヶ月前に窓から侵入したブリゴキがホイホイにて発見された。

 図書館へいってきたよ。「マイルスを聴け」で著名な中山康樹氏の「ジャズの聴き方入門」がとても面白かった。ジャズファンの痛いところを突いてくる。最初からジャズを聴いているよという人はほとんどいないはずで、少なくとも何かしらの音楽聴取体験があってから聴き始めたはずという意見(僕はここに中高の吹奏楽からハマった人もけっこう多い説を付け加えたい)、例えばハードロックを聴いていた人には同じマイルスでも静かなカインドオブブルーよりライブアットフィルモアなんかのエレキミュンミュンの方が聴きやすいだろうし、ヒップホップに慣れているならドゥーバップやオンザコーナーの方がオモシロイだろうという話、それから耳に痛かったのは”なんでも聴く”という人は”何も聴いてない”んじゃないかというお話。一定数ジャズを聴いて外観が見えたら後は好きなミュージシャンを、ディスクを、何回も聴いた方がよいだろう、と。何をそんなに焦って何百枚も集めるのか、というお話は刺さった。まあ今の僕は気分によって聴く物が変わるんだけど、それはしっかりとしたジャズ観ができていないからのような気も確かにする。友人Sなんかはマイルス全時代、ハービー全時代、チック全時代(それ以外はあまり知らないよ)というふうに一見偏ってるけど、そのほうが楽しいのではないかという気もする。なんとなくいろんなジャズを知っているよりも。まぁ趣味だから好きずきでいいじゃんという気持ちと、趣味だから遊びだからマジになっちゃうよ、みたいなところが私はあります。