寂、楽、嬉、笑

色々あった週末でした。

イタリアントマトでほんとうに久々の発作。死ぬかと思ったけど、彼女の機転でなんとか難を逃れました。その後はわりと楽しく食事をしながら店内のJBLのおそらくコントロール5あたりが思ったよりいい音で(今のスピーカーと迷った物だった)、聞き惚れたりしてたのですが、支払いの段階で財布を忘れてきたコトが発覚(笑)。免許証のコピーを置いて家に帰り財布を持ってまた同じ道を…2往復か。もうちょっと若かったらこういったこと恥ずかしかったのだろうけど、はっはっは、と笑ってすませてしまうあたり羞恥心が良い意味でなくなったなあ、と。

その後、友達と会うコトに。女の子二人とぼく一人というなんとも嬉しい状況で冷麺を作ってめちゃイケ見ながら食べました。

今日は街のデパートの屋上へ何年かぶりに。エレベーター乗っても平気になってきました。そこで見た光景は…、すっかり様変わりしており、ぼくは呆然となってしまいました。ちいさな遊園地のようだったその屋上は今や都市空間にぽっかり残された廃墟同然。なつかしい場所がひとつ無くなりました。幼いころ、ここから見える新宿高層ビル群の景色が好きだったのですが、それも眼前にそびえたつ新しい建物にふさがれてしまっていました。ただその不思議ななつかしさを残した空間で古びたイスに座っていると、ときおり吹く風が心地よく、岡崎京子の漫画に良く出てくるような、屋上から見上げる曇天を思い出したりしました。救いだったのはちらほらと見える子供たちがむかしの自分のようにはしゃいでいたこと。

雑誌なんかに載るラーメン屋へ。
また軽い発作。もうここまでくるとなかばヤケです。

街をぶらついていたら「ビレッジゲイト」というホレス・シルバーのジャケを看板のモチーフにしたジャズバーを発見してしまいました。今度来よう。

レコード屋へ。
オスカー・ピーターソンが83年に来日した時のライブをプロジェクターとBOSE9014発の大爆音で見せてもらいました。映像ももちろん、ここまでピーターソンがダイナミックなピアノを弾くとは…(家だときこえないだろうという意味で)。そしてベースのあたりを揺るがす大音響…。BOSEとあなどるなかれ、ぼくの知る限り一番いい環境です。店長とも付き合いが長いのでリラックスしながら色々教えてもらえるしね。しかしまあ、彼女はドラムのシンバルのコキンコキン(そう聞こえる(笑))という音に耳をおおってました(笑)

本音はジャズレコードだけ売りたいそうですが、それでは商売にならないと苦笑していた店長、BOSEはすごく適切な選択だと思います(ってえらそう俺)。
BOSEは決してハイファイな音ではないけど多種多様な音楽をどれもBOSE色に染めてそれなりにきかせてしまう不思議なスピーカーでオールラウンダーなのです。しかも超頑丈、業務用にもってこいですね。街を歩いていて「お、けっこういい音」、と見上げるとたいがいBOSEだったりします。そういう意味で希有な存在かと)。

ちょっと発作はもう来ないと安心してたところだったのでかなり落ち込んだのですが、これを救ってくれたのが彼女の気持ちと、そう、大音量できいたジャズであることは言うまでもありません。

人の気持ちと音楽に文字通り救われた…と感じた週末でした。