レンタル落ちでクリスタルケイの4thアルバムを破格値で買いました。ずっと欲しかったからラッキ。一聴したところエムフロズルイといった感じでキチッとツボを押してくる感じ、そして音がめちゃくちゃ良い。

 菊地成孔氏のアルバムはもうスルメのようにどんどん良くなってきて時間ある時はずっときいてます。僕自身50-60のモダンジャズを聴き続けていってこれ以上ジャズをきくと嫌いになるよというギリギリの点を通過してふっと憑き物が落ちたように楽しめるようになった事があるのだけど、そういったジャズがとっくの昔に終わっているかもしれないという問題をかなりの確率で破壊してくるアルバムです。生粋のジャズマニアだったら怒られる内容なのかもしれないけど今までのジャズルールに縛られない音楽は本当に刺激的です。そしてそんなハイクオリティな楽曲群がデギュスタシオンという旨いものを一皿ずつ食べていくというスタイルを取っているのもとても良い。全部で41曲もあるのに最後まですっと気持ちよくきいていられます。
 そしてサウンズグッド。アルト、テナー、エレピ、ドラム、ウッドベースとにかくいろんな楽器の音がとても綺麗に録音されています。HDCDという仕様のせいもありとても気持ちよく聴けます。菊地さんのアルトサックスが特に僕は好きで往年のアートペッパーを思わせる潤ったつやのある音が官能的。そしていわゆるジャズスタンダードがたくさん収録されてるのも嬉しいところ。
 個人的なツボを次から次へ押さえられていく気持ちよい感じがこのアルバムにはあります。


 カムバックマイドーターズは初期の衝動的な感動は薄れてしまいました。買った日が、きっとばかみたいに暑い天気のせいもあったのかもしれない。晴れた夏の日に海でかかってたら気持ちよいような音楽だから。