ふと思い立ち、73年製コロンビアの16cmフルレンジが聴きたくなった。箱付きなのでポンと置くだけ。小さなアンプに接続する。CDプレーヤーが壊れて以来オーディオ用のものなど買う気がしない。DVDプレーヤーで充分。

あっ!と思った。50-60のモダン・ジャズはもちろん、80年頃までLPで出ていたディスクはコロンビア16cmフルレンジのほうが全く面白い音を出す。アナログ…というかとてもウォームな音。
まあ再発時にリマスターしてあるものはともかく、当時の音は当時に近い装置で…って贅沢ですが。

このコロンビア16cmは2年くらい前に古道具屋で2千円。ホントウならLPプレーヤーで、といきたいところだが、ま、そこまでしなくてもいい。いつもレンジの広い現代的サウンドで聴いてるから、たまにこういうのもいいな。以前ならともかく、帰宅後の夜中に小さな音で聴くならコロンビアの方がよさそうでもある。アコースティック楽器だけでなく現代ものでもボーカルはハッとするほど綺麗。試しにプリンス「ミュージコロジー」聴いてみるとボーカルは良いけどオケは駄目でした。そりゃ2004年の新譜だもん。73年のスピーカーできくには無理がある。これからしばらく古いジャズ、アコースティック楽器メインの音楽は、このコロンビア16cmフルレンジで聴いてみようかな。

フルレンジ=すべての再生帯域をひとつのユニットでまかなうスピーカー。簡単に言うと音が出る丸い部分が一つしかない、古い時代のスピーカーです。

コロンビア=現デノン。コロンビア名義では音聴箱などを今は出してるかな?