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最近サムクックのアルバム(アマゾン試聴可)を買ったのです。試聴して声の素晴らしさとうたの素晴らしさに触れたから。
届いてきちんと聴いてみたけどやはり凄い。神がかっている優しい歌声。
後期コルトレーンはただうるさいだけで苦手だったのだけども思い違いだったようです。
彼もまたサックスで歌う偉大なシンガーなのだと思いました。
どうも最近の鑑賞のポイントは「うた」にあるようです。
単にメロディが良いとか、サウンド、アンサンブルが良いとかだけでなく、魂を削って歌われたような声。ひたひたと染みる声。それが楽器でも。
歌を中心に聴いてると「音楽の本質がいくら馴れ」だとしても、インストゥルメンタルだけを聴いてる時より声が生理的に好きか嫌いかという気持ちになりやすいもんですね。
音楽聴き始めの時は歌(そして声)が全てだったよなあ、そういえば。
「声があまりすきじゃない」といって薦める名盤を聴かない友達を「音楽の分からない奴だなあ」と馬鹿にしたことがあったけども、それもひとつの聴き方なのかも。
むしろ評論家面してしたり顔だった自分が恥ずかしく。
好きなモノを好きなように聴いたら良いのかも。
どうやら、わざわざ回り道をして物事を考える癖がこんなところにも。
サムクックはあまりに素晴らしかったけども、他のソウルがこれまた同じように胸を打つわけでもないし、感動はどこそこにも簡単に転がってる訳じゃないなあ。
他にもジャズ・トランペッターで好きなシンガーは「クワイエットケニー」のドーハム(アマゾン試聴可)と「マグニフィセント」のサド・ジョーンズ。ピアノならモンクと後期のエバンス。サックスなら後期のコルトレーン。どれもその楽器の音(声)が好きなのです。好きなシンガーを増やして行けたらなあとぼんやり思う晩夏、日曜の朝。