風邪でできた時間

reverb

風邪をひいて、熱が出て、世界がぐるんぐるんと回って吐き気と戦っているときは音楽を聴くどころか何もしたくない。

風邪薬を飲んで、起きたら凄い汗をかいていて熱は下がっていた。

…暇だ。

毎度のことだけど、こんな時に何をきいてもピンと来ない。ふと思い立ち矢野顕子のアルバムをかけてみた。この人の歌にはなにか人の心にすっと染みいるものがあるなあ。癒しブームなんてあるけど、彼女の歌声は明るく優しく励ましてくれる。何度かリピートすると精神状態がひじょうにフラットになった。新譜も素晴らしいという噂を聞くし、欲しいなあ。




さて、そこでオーディオ熱にまたまた火がついた。なかなか良い録音であるこのアルバムを好みの音で鳴らしたい…。フルレンジだと低域が少し物足りないし、2wayだと高域が好みじゃない。イギリス製のスピーカーはバスレフ特有の「オバケ低音」がどうもいやだ。ということで今までジャズもしくはクラシックがそれなりに聴ければよいや、とやってきた貧乏オーディオであるが、意外にこういった、声があって音数の多いバックバンドとバランスを取りながら好みに馴らすというのは難しいと知った。ジャズやクラシックはソースの状態が良いことが多いから、見えない部分も多いのだろうな。逆?

結局セイコーエレクトロの16cmコアキシャルスピーカーを箱に入れたモノが一番好みの音だった。これはじめに聴いたときはハイ上がりであまり好みのユニットでは無かったのだけども、何故か今はハイ上がりとは無縁のふわっとした音を奏でている。ふわっとしていて、シンバルなど前に出るところはちゃんと出る。

興味のない人にはなんてコトないこんなコトでも(ハンダ付けしたり、ねじ回したりetc)熱中しているとストレスがすっと抜けていくのが分かる。