エアコンの故障が思ったより響いた金曜の夜と土曜。気温は30度近くまで上がったらしい。

 日曜に一人というのは慣れないと寂しい。疲れていたからほとんど寝てたけどタンゴが染みる。

 スコーカーをアルテックに変えてみた。ユニットの交換でもエージングが必要なのが不思議。アナログの世界。波だけの環境音楽を2時間ほど聴かせたらこなれた。実際交換直後は「ディレクションインミュージック」のM5マイケルブレッカーの無伴奏ソロによるナイーマがうるさくて仕方なくて、これがエージングでこなれるのだからほんと不思議なアナログの世界。

 昔はよくあった大型の3wayなので(ただし最近までスコーカが故障していることに気が付かなかったという…)、スタンドに迷うのだが、コンクリートタイル(ブロックではない)を2枚その上に金属インシュレータを挟む形で落ち着く。

 この状態で聴くとわりと音場表現ができてくる。不思議だ。

 もの凄く静かな音だ。

 デザインは”ただの大きな箱”以外のなにものでもないところがいかにも旧来の「オーディオやってます」的で好ましくない。

 良い音楽や映画を良い音で聴きたい。できるだけ高いCPで。長岡スピリッツがいつのまにか身に付いてしまった。

 狭い箱庭の中でそれなりに生きていくしかないなかで、見つけた小さな楽しみ。それがプアオーディオ。


 日経のコラムにパニック障害から立ち直った作家のエピソードが載っていた。医療に世話にならなくなるまで、障害と診断されてから5年はかかったこと。家から20m先まで歩くことさえできなかったこと。常に妻の援助があったこと。小さな、社会と断絶された世界でそれなりに過ごす方法を覚えたこと。どれも身に染みる。

 だいぶ良くなってきている。もう1枚、音楽療法のCDを買うつもりだ。その為に小金貯金をしていたりする。