正直いうとですね

もうジャズきくというか漁るのやめようと思ってたんですよ。つーのも本読んだり慣れたりビデオで当時の風俗を理解しないと染みない音楽ってことはその芸術的価値うんぬんとは関係なくぼくと相性が良くない、あるいは縁がないってことかなあ、と。単に気分の問題では片づけられなさそうだし。


大体ジャズをきくまでにモダンジャズ以降の音楽をずっときいてきたわけです。特に90年代の邦楽は世界中の音楽をかき混ぜたようなごった煮サウンドだったわけで。楽観的に音楽が時間とともに進歩してきたと捉えるなら過去のものなんてきかなくていいはずなんです。洗練されてきたはずなんだから。逆に悲観的に考えるならある時期で終わっていて後はただ惰性で続いてきたのかもしれない。そんな気持ちもあって「いっちょ本格的にジャズでもきいてみるか」ってことになったわけです。ちょうどピチカートファイブも終わってしまったし、これまた音楽的にショックを与えてくれたモーニング娘。も自分の中では2001年で終わってしまっていたから。
ブラジルMPBでもソフトロックでも良かったんだけどぼくは鎌倉できいたパーカーのレコードが忘れられない事とか好きな子がコルトレーンを好きだったという理由でジャズにしたのです。


しかしこれだけジャズジャズきいてきて何もありませんでしたでは悲しすぎるので、最後に1枚だけ新譜を買うことにしたんですよ。新譜つっても91年発売だけど…。それがstan getzのpeople time。(アマゾン試聴可)これが良かった。もう良いとしかいえない。はじめてきくのにぐわんぐわん涙腺がゆるむゆるむ。感動なんつーのはそうどこにでも転がってるモンじゃないね。こういう感覚ってのはパーカーとこのゲッツだけ。ゲッツも往年の50年代になると好きだけど特に…となってしまう。

そんな訳で少し考え直してみたけどやはり自分にとっての名盤がこれ以上”同じジャンル”から出てくるのかなという気持ちはあるなあ…。うまく距離を取りつつなんてのができないのでずっと興味は持ち続けるだろうけどなあ…。