TVをつけてたら教授が出ていた。小山田君もムーグ山本さんも。それから曲が流れてこれが噂のKラップが乗った楽曲かあなどとぼんやりしていたら、教授の初ソロ「千のナイフ」がききたくなったので棚からとりだしてみた。そこに自身が書いたライナーノーツがあってそれがあまりにイカスので、引用しちゃおー((c)ハルカリ)

自分をひたすら自動反射ロボットにしようという志向と、自己の精神で天上を被ってしまおうという志向の戦いですね(中略)どちも嫌だという第3勢力である分裂症群がいる。私はここにいる。(略)軽度でガードマン、中度でミュージシャン、重度だと病人、というわけ。

だから音楽で人を救うなんてできっこない。救われないと思っているやつらの嘆き節なんだから。かくいう私の音楽もまさにこれですね。

(略)

一緒に死んでください。


坂本龍一 1978.10


 音のほうはシンセサイザーに取り憑かれた教授が居て、ハービーワーナー時代のような不気味さがあってオリエンタリスムがあって。とにかくまあ僕はこの「千のナイフ」という曲が大好きな訳さ。それは上記で引用したような教授の恨み節に少し共感する部分があるからだろうな。それはまあ僕がこの曲に出会ったのがどんづまりだった1999年という、ノストラダムスの予言当たらないかなあなどと文字通り僕にとって嘆きでしかなかった年だったからなのかもしれん。
 今聴くと好きだけど2回きく気にはなれなかった。ぼくはほとんど教授のこと知らないんだけど変遷を追っていくと今の楽曲に繋がるのだろうか。